すくわれています

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母は脳梗塞の後遺症で右手右足が不自由です。
6年前に倒れてから、実家の近くの老健に入所していましたが
キーパーソンであった弟が体調を崩してからは
昨年の3月に私が呼び寄せて、キーパーソンを交代しました。

今は週に一度、洗濯物を取りに行って母に顔を見せています。
毎週となると、ちょっと他の用事をしたいなぁと思うこともありますし、
衣類の管理も、暖かくなったからと薄手の洋服に交換したら
今年はまた冬のような寒さになってあわてたり
それより、母好みの洋服を買いそろえるのもなかなか大変です。

外界と遮断されて、あまり話題の無い母と特に話すこともなく
今週は行くのをやめたいなぁと思うこともしばしばです。

でも、もし逆の立場だったら、
誰かが面会に来てくれるのは嬉しいだろうなぁと想像して
今のところは皆勤賞…いや、週に2回の時もあるからそれ以上です。

先週のこと「職員さんが下さった」と便箋と封筒を見せてくれました。
田舎に時々母に手紙をくれる叔母がいますので、その人に手紙を書いたら・・と
持ち合わせていた筆記用具を置いてきました。

しばらく文字を書かないと忘れるらしく、先日必要に迫られて署名してもらうと
愛知県の「あい」はどんな字?「ち」は?とみんな質問します。

そんなふうなので、あまり期待はしませんでしたが、昨日のこと
施設に行くとすぐさま「手紙を書いたから送っておいて」と差し出すのです。

してはいけないと思いましたが、どんなことを書いたのか気になって
帰宅してからこっそりと見ました。

「こちらでは、京子がきてくれるので、私はすくわれています」

そう書いてありました。

「すくわれています」

「嬉しいです」でも、「感謝しています」でもない「すくわれています」
この言葉はすごく私の心に響きました。
私も「すくわれました」
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by kyo-ko5 | 2010-05-14 20:22 | 絵手紙 | Comments(14)

Commented by とくちゃん at 2010-05-14 21:44 x
お母さんの気持ち、涙が出てきますね!

親孝行できる親がいることが一番の幸せですよ!
Commented by 素顔のままで at 2010-05-14 22:24 x
京子さん、素敵なお話ね♥
お忙しい中 ホントによく頑張られてますね。
簡単な事なのに.. できそうでできない。。。

お母様の気持ちがわかって、京子さんも遣り甲斐が出来ましたね。

お幸せなお母様だわ~
Commented by うとうと at 2010-05-14 22:34 x
>「こちらでは、京子がきてくれるので、私はすくわれています」

瞬時 涙 です。

お母さまの気持ち 
これを読んだ時の 京子さんの気持ち
一瞬にきました。
Commented at 2010-05-15 09:19 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by AYA at 2010-05-15 10:44 x
京子さんの今日のお話にじーんとしちゃったわ。
介護は外から見るのと身内側から見るのとでは
違いますよね。わかりますよ。
そのお母様のお手紙に家族もまた「すくわれます」ね。
Commented by guuchan at 2010-05-15 19:37 x
私も両親のキーパーソンとなって7年になります。
昨年父を送り、母も京子さんのお母様と同じく老健にいます。
衣類はレンタルも出来ます。と云われ
そうしましたが、自分の服が盗まれた!と混乱したのでやむなく
週一で洗濯物を届けています。
家で看ることを思えば週一くらい・・・と思うものの時には休みたいことも。
 すくわれる。。。いい言葉ですね。
Commented by jyuntonana at 2010-05-15 21:47
私もジーンとしてしまいました。
感謝の気持ちも嬉しいけれど『救われます』のほうが
お母様の気持ちが現れていますね!中々いえるものではありませんよね。
お母様はよっぽど京子さんのことを待っておられるのですね。大変でしょうけど優しくしてあげてね。

京子さんもお疲れが出ませんようにお身体ご自愛
してくださいね。
Commented by kyo-ko5 at 2010-05-15 21:53
とくちゃん、「亡くなってから、いくらお供え物をしてチンチンチンチン鐘を鳴らしても駄目ですよ、
親孝行は親が生きているうち、生きているうち」と
私たちのお仲人をしてくださった方に言われました。
呪文のように「生きているうち、生きているうち」と心で思って
出かけています。
Commented by kyo-ko5 at 2010-05-15 21:58
素顔のままでさん、ありがとうございます。
そんなに忙しい毎日ではないのですけどね。
食べ物を差し入れできるわけではないし
ほんとに顔を見せるだけなんですよ。

もう少し気候が落ち着いたら
戸外へ連れ出してあげることもできると思うんですけど・・・
Commented by kyo-ko5 at 2010-05-15 22:02
うとうとさん、ありがとう!
そういうふうに思っていてくれていたんだと分かって
私も母に感謝の気持ちです。
これからもがんばります。
Commented by kyo-ko5 at 2010-05-15 22:08
鍵コメさん、ありがとうございます。
あなたも大変ですね。
キーパーソンというのはプレッシャーがあって
徳川家康の「人生は重き荷を背負いて長き道のりを行くがごとし」
という言葉を思いだしたりしています。

でもきっと行く先には明るい光が待ってますよ!
お互いに頑張りましょう!!!
Commented by kyo-ko5 at 2010-05-15 22:13
AYAさん、ありがとうございます。
介護は大変ですね。
福祉関係の仕事をしているという人に会うと
「尊いお仕事ですね、頑張ってください」ということにしています。
Commented by kyo-ko5 at 2010-05-15 22:25
guuchan、そうです、家でみることを思えば週一くらいと
人様がみれば思うでしょうが、週一でも重たい時がありますね。

衣類の件では「職員さんが持って行った」と訴えるときがありますので
「ここにあるよ」と、見せて納得させたりします。
こぎれいにしてあげたいので、衣類を買っていくと
「これは私のかなあ」などと言っています。

キーパーソンは大変ですね。
人の運命を変えるようなことも、私に決定権があるのですから。
あなたも頑張っていると思って、私も励みにします。
ありがとう!!
Commented by kyo-ko5 at 2010-05-15 22:32
jyuntonanaさん、私もこの言葉には驚き、ありがたかったです。

田舎の施設にいれば、時々は叔母たちも見舞ってくれるし
懐かしい人の消息も分かり、地元の言葉も聞かれますが
ここでは尾張弁を耳にし、私と私の家族しか会いに行く人が無いので
その点ではかわいそうに思います。
いつも故郷のことを思っているんでしょうね。

そういえば施設にいつも「四国に行きたい、四国行きのバスはまだ?」
と言っている人がいます。
職員さんも、そうそう相手はできないので
私が行ったときには「四国行きのバスが、なかなか来ないねぇ」
などと話し相手になってきます。